節分から立春へ向かう数日は、季節の気が静かに反転し、
内側の扉がわずかに軋むように開き始める時間です。

今年は火の気が強まる「丙午」。
情熱も衝動も、光も影も、いつもより濃く、速く、鮮やかに立ち上がる年。
だからこそ、この境目の時間をどう過ごすかが、立春以降の流れを大きく左右します。

まず必要なのは、心と空間に“余白”をつくること。
役目を終えたものを静かに手放し、先延ばしにしていた小さな未完了を片づけ、
胸の奥に沈んでいた言葉を外へ出す。
余白は新しい季節の気が宿る器であり、丙午の火が暴れずに灯るための“空気”でもあります。
器が整えば、必要なものは自然と流れ込んできます。

次に、火の年特有の揺れやすい心の温度を調律すること。
白湯をゆっくり飲む、深呼吸を丁寧に行う、短い散歩で風の温度を確かめる。
そんな些細な行為が、内側の火を穏やかに整えてくれます。
燃えすぎれば疲れ、冷えすぎれば動けない。
「ちょうどいい温度」に戻すことが、丙午の年を軽やかに進むための鍵になります。

そして
「節分」という“境目”を意識する。
玄関を掃き清め、部屋の空気を入れ替え、枕元を整える。
これらは単なる掃除ではなく、古い気を送り出し、新しい気を迎えるための静かな儀式です。
境目で立ち止まり、深呼吸をするような所作が、立春の気を内側へ招き入れます。

最後に、立春からの一年を導く「ひと言のテーマ」を決めましょう。
火の年は、言葉がそのまま火種となり、広がりやすい。
短い言葉ほど深く根づき、あなたの内側の方向を照らす灯火になります。
その言葉は、丙午の勢いに振り回されないための“軸”にもなるでしょう。

節分から立春へ。
余白をつくり、心の温度を整え、境目を意識し、言葉で方向を定める。
この四つの流れがひとつに重なった時、丙午の立春はあなたの内側で静かに開き、
これからの一年をあなたらしい光へと導き、その光の質を高めてくれます。

あなたの心の声に耳を傾ける
『Active listening』 担当 理瑚がお送りしました。